CEマーキング よくある質問Q&A(ブルーガイド)

*この記事は、2023年01月20日に更新された記事です。

CEマーキング よくある質問 Q&A(ブルーガイド)

CEマーキングの適合支援を行っておりますイーエムテクノロジーです。

ブルーガイド2022より、欧州CEマーキングのよくある質問に対するQ&Aを掲載していきたいと思います。

翻訳とその解説を掲載していますので、疑義が生じる場合は、原文をご確認下さい。

「ブルーガイド」 -付属書Ⅴ「CEマーキングに関するよくある質問」-

Q.製品上のCEマークは何を表しているのですか?

→ A.EU市場で自由流通が可能になるマークです。

 製造者は、製品にCEマークを貼り付けることにより、製品がCEマークに関するEU整合法令の必須要求事項に適合し、関連する適合性評価手続きを全て満たしていることを、全責任を負って宣言しているものです。

CEマーク表示の付いた製品は、適用されるEU整合法令に適合しているものと見なされ、EU市場において自由流通することができます。

【解説】

CEマークを貼り付けるということは、その製品に関連するEU法令に適合していることを意味しています。

また、製造者責任の下で、適合宣言を行うというところに注目して下さい。

認証機関やコンサルティング会社等の第三者機関の介入があった場合でも、法律的には製造者責任の下にCE適合を行っているということに注意が必要です。

CEマークを貼り付けていたとしても、EUでは市場監視を行っており、適合性に欠ける製品が市場監視で発覚した場合は、罰則を受けますので、自社製品のCEマーキングについて正しく理解しておく必要があります。

 

Q.CEマーク表示がある製品は、必ずEU域内で製造されたものでなければならないのでしょうか?

→ A.いいえ。CE マーキングは、製品の製造時にすべての必須要求が満たされていることのみを示しています。

CEマーク表示のある製品が製造された時点で、全ての必須要求事項が満たされていることを示すものです。

CEマーキングは、製品がEU域内で製造されたことを示すものではないため、生産地を表示するものではありません。

従って、世界中のどこにおいてもCEマーク付き製品は製造することができます。

【解説】

EU域内外で製造された製品に、CEマーク表示を行います。

 

Q.全てのCEマーク付き製品は、欧州当局で試験され、認可が必要とされるものでしょうか?

→ A.いいえ。実際、製品に適用される法的要求への製品の適合性評価は、製造業者の単独責任です。

製造業者は、CE マーキングを貼り付け、EU 適合宣言を行います。

公共の利益に高いリスクをもたらすと見なされる製品(例えば、圧力容器、リフト、特定の工作機械)のみ、第三者、つまり通知機関による適合性評価を必要とします。。

【解説】

製造者による内部生産管理(自己宣言)と、通知機関(NB)の関与が必要になるものがあります。

製造者は、EU整合法令への適合性評価に対し、全責任を負うことになります。

適合性評価モジュールA:内部生産管理を受け入れている指令要求の場合は、自己宣言で構いませんが、公衆の利益に対して高いリスクを引き起こすと考えられる製品、例えば、圧力機器、リフト、リスクが高い機械等に対しては、第三者機関である通知機関(ノーティフアイドボディ)による適合性評価が必要となります。

製造者は、CEマークを貼り付け、技術文書を構築し、EU適合宣言書を作成しなければなりません。

 

Q.製造者が生産した自社製品にCEマークを貼り付けてもよいのでしょうか?

→ A.はい、CE マーキングは、必要な適合性評価手順が行なわれた後、通常は製造者自身、またはその認定代理人によって貼付られます。

これは、CE マークを付けて市場に出す前に、該当する 1 つまたは複数の EU整合法で規定されている適合性評価手順の対象となる必要があることを意味します。

後者は、適合性評価が製造者自身によって実行されるか、または第三者(通知機関)の介入が必要かどうかを確立します。

【解説】

CEマークの貼り付けは、製造者または、認定代理人(認定代理店)が行います。

CEマークの貼り付けは、常に必要な適合性評価手続きが実施された後、製造者自身又は認定代理人(認定代理店)が貼付けることができます。

CEマークを貼り付けて製品を市場に出すには、1つ以上の該当するEU整合法令で規定された適合性評価手順に従わなければならないことを意味しています。

CEマーキングの各指令では、適合性評価が製造者自身によって実行されるか、又は第三者機関(ノーティファイドボディ)の介入が必要とされるものかどうかを規定しています。

 

Q.CEマークは、どこに貼り付けるべきですか?

→ A.製品本体、または製品銘板に貼り付けなければなりません。

製品サイズが小さく、貼り付けが困難であるといった特別な場合は、梱包や包装上、及び付属文書上に貼り付けなければなりません。

【解説】

CEマークは、製品上、または製品銘板上に貼り付けなければなりません。

製品サイズが小さい、製品表面が貼り付けに適していないなどの理由がある場合は、梱包や包装上、及び付属文書への表示が認められています。

 

Q.製造者のEU適合宣言(EU DoC)とは何ですか?

→ A.EU適合宣言書(EU DoC)とは、製造者又は、欧州経済領域(EEA)内の認定代理人が、製品に適用される全てのEU整合法令の必須要求事項に製品が適合していることを証明するための文書です。

EU DoCには、製造者名、住所、及びブランド名やシリアル番号などの製品に関する情報も含まれていなければなりません。

EU適合宣言書は、製造者又は、認定代理人として働く個人署名が必要であり、また、署名者の役職(職務)が示されていなければなりません。

第三者通知機関のノーティファイドボディが関与するかしないかに関わらず、製造者は、EU適合宣言書を作成し、署名しなければなりません。

【解説】

ここでいう製造者の適合宣言書とは、EU製品に関連するEU法令に適合していることを宣言する書類のことです。

EU適合宣言書には、ブランド名、製造番号のような製品情報と共に、製造者の名称及び住所などを含まなければならないことになっております。

EU適合宣言書への要求は、適用される指令毎に規定されておりますので、記載内容に注意が必要です。

 

Q.CEマーキングは義務付けられていますか?どの製品を対象としていますか?

→ A.はい、CEマーキングは必須です。

ただし、CE マーキングを規定する 1 つまたは複数の EU 調和法の範囲の対象となる製品のみが、EU 市場に出されるためにCE マーキングを貼り付けなければなりません。

CE マーキングを提供するEU整合法に該当する製品例は、玩具、電気製品、機械、個人用保護具、リフトです。

CEマーキング法令の対象とされない製品には、CEマークを表示することはできません。

CEマーク製品及びCEマーキングを規定したEU整合法令の情報は、次のURLを参照して下さい。

http://ec.europa.eu/growth/single-market/ce-marking/

【解説】

CEマーキング制度の対象となる1つ以上のEU整合法令に該当する製品が、EUで上市される時点において、CEマーキングの貼り付けが必要となります。

CEマーキングを規定したEU整合法令に該当する製品例としては、玩具、電気製品、機械、個人保護具、リフトなどが挙げられます。

Q.CEマーキングと他のマーキングとの違いは何ですか?また、CEマーキングがある場合、製品に他のマーキングを付けることはできますか?

→ A.CEマーキングは、その貼り付けを規定するEU整合法のすべての必須要求への適合を示す唯一のマーキングです。

製品には、CEマーキングと同じ意味を持たないこと、CE マーキングと混同する可能性がないこと、およびCEマーキングの読みやすさと視認性を損なわないことを条件として、追加のマーキングを表示することができます。

この点で、消費者保護の向上に貢献し、EUの整合法の対象にならない場合にのみ、他のマーキングを使用することができます。

【解説】

CEマークは、製品に関連するEU法令に適合していることを示す唯一のマークです。

CEマーキングを規定する法令の中では、その他のマーキングについても規定されていることがあります。

マーキングについても、その規定に従って行う必要がありますので、注意が必要になります。

Q.誰がCEマーキングの正しい使用を監視しているのですか?

→ A.市場監視の公平性を保証するため、CEマーキングの監督は、欧州委員会との協力による加盟国の公共当局の責任で行っております。

【解説】

現在は、New Legislative Frameworkの下でCEマークが運用されており、市場監視が強化されています。

市場監視は、大衆製品から特定製品まで幅広く実施されます。

 

Q.CEマーキングを偽造した場合、どのような制裁が加えられるのでしょうか?

→ A.罰金や懲役、市場回収等の罰則を受けます。

CEマーキングの偽造に適用される手続き、措置、及び制裁は、加盟国の行政法、及び刑法で定められています。

犯罪の重大性に応じて、経済事業者は罰金を科される可能性があり、場合によっては禁固刑も科される可能性があります。

ただし、製品が差し迫った安全上のリスクと見なされない場合、製造者は、製品を市場回収義務を負う前に、該当法令に適合させるための機会をメーカーに与えることがあります。

【解説】

犯罪の深刻さに応じて、経済事業者に対し、罰金や場合によっては懲役が科せられることがあります。

根拠もなく、自己宣言だからとCEマークを宣言してしまうと法令違反になります。

コンプライアンス違反は、社会的信用を落とす行為になりますので、絶対に避けなければなりません。

自社独自の取り組みが、世間一般の取り組みとは違ったりする場合も注意が必要です。

 

Q.CEマーキングの貼り付けは、製造業者、輸入業者、認定代理人にとって、どのような影響があるのですか?

→ A.製造業者、認定代理人、輸入業者、流通業者の4つの経済事業者に対し、義務が設けられています。

製造業者は、製品のコンプライアンスを確保し、CE マーキングを貼付する責任がありますが、輸入業者および流通業者も、法律に準拠し、CE マーキングが付いた製品のみが市場に出されるようにする重要な役割を果たします。

これは、EUの健康、安全、環境保護要求を強化するのに役立つばかりでなく、全ての関係者が同じルールのもとに、責任を負う公正な競争をサポートするものです。

製品が第三国で製造され、製造業者がEEA内に代理店を置いていない場合、輸入者は、市場に出された製品が適用可能な要求事項を満たしていることを確認し、EU国民にリスクをもたらさないようにする必要があります。

輸入者は、EU域外の製造業者が必要な措置を実施し、要求に応じて文書を提出できるように確認する必要があります。

従って、輸入者は、対応するEU整合法令の全体的な知識を持っていなければならず、問題が生じた場合には、各国当局に協力する義務があります。

輸入者は、製造業者からEU適合宣言書や技術文書などの必要書類を入手し、要請があれば各国当局に提供できるように、契約書面で取り交わしておく必要があります。

輸入者は、製造業者との連絡が常に取れるように確実にすべきです。

さらに、サプライチェーンに従い、流通業者は、適合製品のみが市場に出回っていることを保証する上で重要な役割を果たし、製品の取り扱いがコンプライアンスに悪影響を及ぼさないように十分に注意する必要があります。

流通業者は、CEマーキングや、製品に添付される付属文書を含む法的要求に関する基本的な知識も備えていなければならず、明らかにコンプライアンスに違反する製品を識別できるようにする必要があります。

流通業者は、必要な措置が取られていることを、製造業者または輸入業者から確認したことを各国当局に示すことができなければなりません。

さらに、流通業者は、各国当局が必要な文書を入手できるように、サポートすることができなければなりません。

輸入者または流通業者が、自身の名称で製品を販売する場合は、製造業者の責任を負うことになります。

この場合、CEマーキングを貼付する際に法的責任を負うことになるため、製品の設計及び製造に関する十分な情報が必要となります。

【解説】

製造者、認定代理人、輸入業者、流通業者、フルフィルメントサービスプロバイダーには、それぞれ義務が定められています。

 

Q.更なる情報はどこで入手できますか?

→ A.下記URLを参照下さい。

 CEマーキング、CEマーキングされた製品、CEマーキングを規定するEU整合法令は、次のURLを参照して下さい。

http://ec.europa.eu/growth/single-market/ce-marking/

経済事業者は、次の欧州企業ネットワークにアクセスできます。

https://een.ec.europa.eu/

 

この他にも、CEマーキングに関する様々な疑問があると思います。

この場合はどう考えればいいのだろう?何をすべきかよくわからない、といったCEマーキングに関するお困りごと、相談したいことなど、ございましたら、お気軽にお問合せ頂ければと思います。

 

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2023年01月20日