CEマーキング取得にかかる費用と期間
欧州(EU)向け製品では、CEマークの貼り付けが法律として義務化されております。
CEマーキングに適合するための第一ステップとして、そもそも製品がCEマーキングの対象なのか、そうでないのか、「対象/非対象」を判断するところからスタートします。
まずは、自社製品がCEマーキングの対象になるのか、ならないのか?もし対象になる場合はどのようなEU指令に該当してくるのか?を含めて、確認します。
この確認作業は、製造者が判断しなければならないことでありますが、CEマーキングのEU法令を理解し、最新情報を踏まえ、コンプライアンス違反にならないように、十分な知識や経験に基づき判断していく必要があります。
CEマーキング対応までの必要期間は?
まず、期間についてですが、CEマーク取得までの必要期間は、製品の機能、複雑さなどにより様々ですが、通常、当社ではCEマーク評価(機械リスクアセスメント、安全試験、EMC試験)の実施、レポート、TCFの納品まで、はじめから最後までで1~3ヵ月程度を見込んでおります。
もちろん、製品仕様や進捗状況によって様々ですので、これよりも短い期間で対応できる場合、長くかかってしまう場合があります。
CEマーキング対応の必要期間は、例えば、最初から欧州向けの仕様で製品設計されているのか、日本国内向けを欧州向けに設計変更していくのか等、様々な条件やお客様の状況によって変わってきます。
まだ製品ができていない最初の設計段階では、製品がどの指令に該当するのかを判断し、どのような構造になっていれば規格要求を満たすことができるのか、という事前構造確認を行うことをおすすめしております。
試作製品、または出荷製品がもう完成している段階では、規格評価を行うために必要な試験内容、文書類の整備等に必要な内容を洗い出して見積もっていくことになります。
当社では、豊富な経験とノウハウを持つエンジニアと、評価/試験機材まで保有しておりますので、設計段階から欧州仕様の設計にしていくことや、完成した製品では、CEマーキングの評価/試験を行うことが可能です。
お客様とお打合せを実施し、スケジュールやマイルストーンを設定し、1つのプロジェクトとして進捗管理を行いながら、進めていきます。
ある程度、精度のある概算見積もりを出すためには、下記のような情報があれば、どの指令に該当するのかを確認し、概算費用や取得までの期間などを見積もることが可能です。
●製品概要(サイズや重量、機能などの製品仕様がわかる取説やカタログなど)
●製品構成 ・製品の使用環境や想定されるユーザー
●電気定格
●現状工程(設計段階でこれから取得したいのか、完成した製品をCE対応したいのか等)
●お客様の希望納期
このような情報を元に、かかる費用と最短スケジュールを出していくことになります。
大型機器のCEマーキング
大型産業機械のCEマーキングの費用・期間 大型産業用機械の場合を例として挙げてみます。
まず、大型の産業用機械では、「機械指令(2006/42/EC)」に該当してきます。
機械指令では、主に「構造評価」、「機械リスクアセスメント」などの機械安全評価を行わなければなりません。
機械製品が電子・電気機器を含んでいる場合、「EMC」や「電気安全」評価も行う必要があります。
出荷段階になるにつれ、後から変更点が多くなると、追加コストがかかってきますので、設計段階から事前に行っておくことが最善のコストダウンになります。
サイズが大きい、重量がある、特殊な周辺環境が必要である等の理由がある大型装置の場合は、EMC試験や電気試験は現場で行う出張試験になります。
大型機器のCEマーク評価についてはこちらをご覧ください。
大型機器のCEマーキング対応にかかる費用
一般的にですが、電子機器を含む大型機械装置の場合、かかる費用は下記のようになります。
●機械指令評価 (構造評価、規格適合のコンサルティング、リスクアセスメント、評価レポート)
●EMC出張試験 (事前EMC試験、現場EMC試験、必要であればノイズ対策の実施、EMCレポート)
●電気安全試験 (現場で電気安全試験の実施、試験レポート)
●TCF作成 (製品図面が規格要求に合致しているかどうかの確認、取扱説明書や仕様書などの製品図面の作成支援、EU適合宣言書作成など)
大型機器のCEマーキング対応に必要な期間
冒頭でも書きましたが、設計工程からCEマーキング対応のために予め要点を盛り込んでいるのかどうかというところがポイントになってきます。
例えば、製品の完成品があるが、電気定格が日本仕様のままである場合は、欧州仕様に対応する必要がありますので設計変更を行わなければなりません。
このように設計、製造がどこまで進んでいるのかによって取得までの必要期間は変わってきます。
最終的には、製造者の責任あるポジションに就いている方が、EU適合宣言書に署名することになりますので、予め必要期間を想定し、各指令要求にしっかり対応しておくことが重要なことになってきます。
次のスケジュール例は参考です。(製品によってかかる期間や必要なことなどは変わりますのであくまで参考です。)
小型機器のCEマーキング
一般的な小型製品の例に挙げて考えますと、「低電圧指令(2014/35/EU)」や「EMC指令(2014/30/EU)」、「RoHS指令(2011/65/EU)」に該当してきます。
小型機器のCEマーキング評価についてはこちらをご覧ください。
小型機器のCEマーキング対応にかかる費用
指令要求を満たすために、規格に基づく試験や評価を行っていき、試験レポートや技術文書をまとめていくことになり、費用は下記のようなものが必要となってきます。
●コンサルティング費 (指令適合のために必要な各専門家によるコンサルティング)
●試験費 (EMC試験やLVD試験費用、試験レポート作成等)
●文書類の作成代行費 (TCF、EU適合宣言書等の作成等)
小型機器のCEマーキング対応に必要な期間
小型機器についても、CEマーキング対応に必要な期間は様々ですが、3ヵ月~半年くらいかかるイメージです。
もちろん、対応指令や今までにもCEマーキング対応したことがあるなど、様々な条件で変わります。
CEマーキング対応にかかる期間、費用のお見積り
イーエムテクノロジーでは、各分野の専門エンジニアがいますので、お客様から製品情報(カタログなど)、ご希望等をお聞かせ頂ければ、すぐに期間と費用のお見積りが可能です。
お客様製品が業界で安全性、価値ある製品であること、競合他社よりも先に売り出すことができる、お客様の企業利益が最大となるよう、当社は全力でサポート致します。
イーエムテクノロジーで行うCEマーキング対応サービスの強み
当社の最大の強みは、CEマーキングに適合する製品を作っていくためのノウハウを具体的に盛り込むお手伝いができることです。
欧州指令や規格で要求される技術的な内容を、お客様の製品に如何に盛り込んでいくのか、お客様と協力しながら、進めていくことが私達の使命であります。
イーエムテクノロジーには、各分野に精通した専門エンジニア達がいますので、技術面でもレスポンスがよく、効率的に進めることが可能です。
また、プロジェクトを確実に進めるために、スケジュールと行程管理を行い、マイルストーンを設定して進めて行きます。
柔軟なスケジュール対応を行うために、下記のようなサービスの強みがあります。
●経験豊富なエンジニアがお客様の専門コンサルタントとして対応するため、設計段階から出荷段階まで各工程で対応しなければならないことがスムーズに進みます。
●中間業者の介在がなく、自社で試験機材を保有しているため、お客様都合に合わせたスケジューリングが可能です。(設計途中でスケジュール変更となっても柔軟に対応可能です。)
●自社内に各指令の専門家がいますので、いつでもお客様のご相談に乗ることが可能であり、情報共有、レスポンス、コスト面で効率的です。
●中間業者を介在しないため、他社よりも費用面でメリットが出せます。
●出張試験の場合の夜間休日による割増し料金等の追加費用は一切ございません。
イーエムテクノロジーでは、お客様第一主義のもと、満足度の高いサービスを行えるように日々尽力しております。
例えば、製造者側で対応できそうな試験は、今後はお客様の方で実施していくといった試験を含めたコンサルティングも併せて行っております。
設計のなるべく初期段階で予め盛り込んでおくべき構造確認や、製造者側で知っておくべき法令・規格の知識のレクチャーなど、当社の専門エンジニアが小回りの利いたサービスを行っております。
CEマーク取得のために何が必要なのか、どのような方法、条件、手順で進めるのか、といった具体的な進め方まで、お客様と密接に関わりあった業務支援をさせて頂いております。
お客様の状況などを考慮して最適なプランニングを行い、お打合せ、ご提案させて頂いておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
CEマーキングの情報収集については、こちらから