機械指令(2006/42/EC)の対象となる製品とは

機械指令(2006/42/EC)の対象となる機械製品

欧州機械指令は、主に機械類の安全性を確保する為のEU指令として、存在しています。

現行の欧州機械指令 2006/42/ECは、2009年12月末より、旧機械指令である98/37/ECに代わり、適用が必要とされております。

EU市場に機械指令の適用範囲に入る機械を投入する為には、この機械指令への適合が必須となります。

それでは、機械指令は具体的にどの様な製品に対して、適用が必要となるのでしょうか。

 

【機械指令が必要となる製品とは?】

欧州機械指令 2006/42/EC 第1条(適用範囲)において、以下の製品が機械指令の適用範囲とされています。

(同2条(定義)の内容と併せて、記載しております)

[a. 機械]

- 駆動システム(人又は動物の力を直接適用するものは除く)を装備した、又は装備を意図したアセンブリで連結する部品又は構成部品で構成され、少なくともその部分の一つは動作し、特定の適用用途のために結合されたもの。

- 第1インデントに述べたアセンブリで、現場で接続する為の/又はエネルギー及び動作源に接続する為の部品のみが欠落しているもの。

- 第1及び第2インデントに述べたアセンブリで、据付準備が出来ていて、輸送手段に搭載されるか、又は建造物又は構造物に据付さえすれば機能するもの

- 第1、第2及び第3インデントに述べた機械のアセンブリ又はg.に述べた部分的に完成した機械で、同一の目的を達成する為に、全体として機能する様に配置及び制御されるもの。

- 連結する部品又は構成部品のアセンブリで、少なくともその部品の一つが動作し、相互に結合され、荷重の吊り上げを目的とし、動力源が直接人力によるもの。

[b. 交換可能装置]

- 機械またはトラクタをサービスに供した後に、オペレータ自身が機能を変更するか又は新しい機能を持たせる為にその機械又はトラクタに組み合わせる装置で、工具では無いもの。

[c. 安全構成部品]

- 安全機能を実行する役目をする。

- 単独で市場に置かれる。

- その故障及び/又は誤動作が人の安全を危険にさらす。

- 機械が機能する為には不要である、又は機械が機能する為には通常の構成部品で代用可能である。

[d. つり上げ用付属品]

- つり上げ機械に取り付けるのではなく、機械と荷重の間又は荷重自体に取り付けて、又は荷重の一部を構成して、荷重の保持を可能にする構成部品又は装置で、単独で市場に置かれるものを意味する。

スリング及びその構成部品もつり上げ用付属品とみなす。

[e. チェーン、ロープ及びウェビング]

- つり上げ機械の一部として、又はつり上げ用付属品として 設計され製造されたチェーン、ロープ及びウェビングを意味する。

[f. 取り外し可能な機械的伝動装置]

- 自走式機械又はトラクタと他の機械との間を最初の固定支承で連結する事によって動力を伝達する為の取り外し可能な構成部品を意味する。

ガードと一緒に市場に置かれる場合は、1つの製品と見なされるものとする。

[g. 部分的に完成した機械]

- ほとんど機械であるアセンブリで、それ自体では特定用途を実行できないものを意味する。

駆動システムは部分的に完成した機械である。

部分的に完成した機械は、他の機械又は他の部分的に完成した機械又は装置の中に組み込まれるか、又はそれらと組み合わされる事だけを目的としている。

それによって本指令が適用される機械を形成する。

 

【械指令の適用除外製品とは?】

以下の製品は、機械指令 1条2項により、明確に機械指令の適用範囲から除外されることとなっています。

機械指令から除外されるもの

a. 安全構成部品で、同一の構成部品のスペアパーツとして使用される事を目的とし、かつ元の機械の製造者によって供給されるもの

b. 催しもの会場及び/又は遊園地で使用される専用装置

c. 原子力用に特別に設計された機械又はサービスに供される機械で、故障した場合に放射能を放出する可能性があるもの

d. 武器(小火器を含む)

e. 下記の輸送手段;

- 指令2003/37/ECが対象とする危険に対して農業及び林業用トラクタで、これらの車両に設置した機械を除く、

- 1970年2月6日付け理事会指令70/156/EECの自動車及び自動車用トレーラの型式承認に関する加盟国の法律の整合化について、の対象とする自動車及び自動車用トレーラ(1)で、これらの車両に設置した機械を除く、

- 2輪、または3輪自動車(2)の型式承認に関する2002年3月18日付け欧州議会及び理事会指令2002/24/ECの対象とする自動車で、これらの車両に設置した機械を除く、

- 専属的に競争用に使用される自動車、及び

- 空中、水路、及び鉄道の輸送網による輸送手段で、これらの輸送手段に設置した機械を除く;

f. 航洋船及び移動式沖合用ユニット、及びこれらの船舶及びユニット上に搭載された機械

g. 軍又は警察用に特別に設計され製造される機械

h. 試験室で一時的に研究目的のため特別に設計され製造された機械

i. 鉱山用巻上げ機

j. 芸術公演の間に役者を移動する為に用いられる機械

k. 以下の領域に入る電気・電子製品で、それらが一定の電圧範囲内での使用の為に設計された電気機器に 関する加盟国の法律を整合した1973年2月19日の理事会指令73/23/EEC*によって取り扱われるもの;

- 家庭内で使用する電気機器

- オーディオ及びビデオ機器

- 情報技術用機器

- 一般事務用機械

- 低電圧用開閉装置及び制御装置

- 電動モータ

* 低電圧指令の旧指令番号

l. 以下に示す種類の高電圧電気機器;

- 開閉装置及び制御装置

- 変圧器

尚、上記の他にも玩具指令や医療機器指令やロープウェイ指令等の機械的な危険について、機械指令より具体的に指令内で取り扱っている指令が適用される製品については、たとえ機械指令における機械の定義に該当するものであっても、機械指令は適用されません。

 

機械指令以外の指令に該当する場合

但し、CEマーキングの制度上においては、機械指令の適用範囲に入る製品であったとしても、CEマークの貼り付けを定めた他の指令(例えば、EMC指令)の適用範囲内でもある場合は、それらの指令を全て満たした上でCEマークを貼り付けなければなりません。

一般的な工作機械の場合も、機械指令+EMC指令(必要に応じてその他の指令)への適合を確認した上、CEマークの貼り付けといった流れが基本的なものとなります。

 

お客様の製品が、機械指令の対象となるのかどうかについては、判断が難しい場合があります。

また、機械指令以外の指令に該当する場合も考えられますので、当社までお気軽にご相談頂ければ、機械エンジニアが直接確認させて頂きます。

 

 

 

2018年09月25日